Shohei Mitani

不定期開催

Kaigi on Rails 2023に登壇して感じたオフラインイベントの良さ

Kaigi on Rails 2023に登壇者として参加してきました。登壇資料はこちら。

32個のPRでリリースした依存度の高いコアなモデルの安全な弄り方 - Speaker Deck

こんな素敵なイベントを開催してくださった運営の皆様、ありがとうございました!

登壇した内容については会社のブログの方で改めてまとめようと思うので、こちらではイベント中にひしひしと感じていたオフラインイベントの良さについて個人的な感想を書き残したいと思います。

Kaigi on Rails 2021 & 2022を振り返って

ありがたいことにKaigi on Railsには3年連続でプロポーザルを採択していただきました。(2020年はサービスのローンチ直前の時期に重なってしまい参加どころではなかった)

初めて登壇した2021年は15分枠で監視についてお話しさせていただきました。 この時はkamipoさんの基調講演の直後のトップバッターということでめちゃめちゃ緊張したのを覚えてます。 この登壇は事前収録だったので、確かイベントの1ヶ月前くらいには資料を作って自宅で録画して提出したような記憶があります。 動画初心者すぎたので撮影の仕方や編集の仕方が一切わからず、四苦八苦しながら準備していました。

2022年は前回の反省を踏まえ、より喋りたいことを削らずに喋れるように30分枠で状態管理についてお話ししました。動画撮影には慣れたものでしたが、30分枠を一度も噛んだりせずにやり切るのは難しく、録画したものを見ては気に入らずに撮影し直すのを繰り返して、結局完成させるまでに2~3日を費やしていました。おかげさま?で、動画の切り貼りや映像のスピードを変えることでの時間短縮化など色々な動画編集テクニックを手に入れることができ、翌年の自身の結婚式のムービー作成に活かされることになりました。

2021年と2022年の両方とも1ヶ月前には動画を提出し終わっていたので、気持ちとしては芸能人の "オンエア待ち" 状態になっていて、発表することへの緊張感はなくどんな反応が来るのかだけにドキドキしていたような気がします。イベント当日は会社の人と一緒に自分の発表を見ていて、YouTube上の同時視聴数だったり当時のTwitter上の反応を見ながら自分の発表の出来がどうだったのかを感じていました。

オンラインイベントの動画提出型登壇は、発表内容をいくらでも撮り直したり練り直したりできたので、伝えたいことをできるだけ端的に伝えることはやり切れた一方、FBが社内の人とTwitter上のコメントしかないので、発表の出来についてはふわっとした感覚しか掴めなかったように思います。それでも自分の発表を聞いて会社に興味を持って採用に応募してくれる方々もいてくださり、そういったことを通じて登壇して良かったなと思っていました。

Kaigi on Rails 2023の熱気

2023年は初のオフラインイベントということで、ついに動画撮影と編集から解放されて生身で戦うことになりました。不思議なもので毎年登壇資料を作っていると、登壇に対しての期待値がコントロールできるようになって話し手と聞き手のちょうど良い繋ぎ目が見えてきます。「こんな自明そうなことを喋っても良いのか?」とか「こんな内容誰も興味ないのでは?」という不安を感じにくくなり、運営がプロポーザルを採択したのだからきっと誰かには響くはずと自信を持てるようになります。

一方で過去2回のような撮り直しができないので、ちゃんと時間通りに喋り終えれるか?喋る内容忘れちゃって事故らないか?みたいな不安との戦いがありました。オンラインの時はオンエア待ち状態だったので当日に向かっての緊張感の高まりが薄かったのですが、今回はまさに "対戦よろしくお願いします" 的な気持ちで1週間くらい前から徐々に緊張してました。(こういう決まっている日付に向かって徐々に緊張していく感覚は、自分の中ではバンジージャンプとかスカイダイビングをやるような気持ちに似ていると思っていて、だんだんと飛び降りる場所に向かうにつれて緊張は高まるけど、飛び降りてしまえば楽しさが上回るからその道程も楽しもうと少し引いた目線でメンタルマネジメントをしていました)

イベント当日はありがたいことにRoomBの席いっぱいに埋まって、たくさんの方に聞いてもらえることができました。今回はスポンサー&ブース出展も一緒にできたということもあり、ブースまで感想を伝えに来てくださる方もいたり、本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。どんな人が聞いてくれたのか、どういうところに興味を持ってもらえたのかを直接お伝えしていただけるのは、本当に登壇冥利に尽きるなと思います。過去2回ではしっかりと掴み切れなかった手応えを、今回のイベントではしっかりと掴むことができたように感じます。

また、懇親会でも色々な人とお話しすることができ、他の方の発表内容だったりそこから発展した会社での話で盛り上がり、オフラインならではのイベントの良さをひしひしと感じました。まさにコロナ禍で失われていた熱気を完全に取り戻すことができたなーと思います。

蛇足: 発表資料のデザイン

毎年、SmartBankの発表資料について、デザインだったり構成の良さを褒めていただけるので、個人的に資料を作る際に気をつけていることを紹介しようと思います。

① テンプレートが大事

発表資料を作るときにデザインに凝り出すと、資料を作っている場合ではなくなるのでテンプレートは非常に大事です。ありがたいことにSmartBankでは専用のテンプレートがあるのでそれを必ず使うようにしています。Railsエンジニアには "レールに乗る" で伝わると思いますが、"テンプレートに乗る"ことを意識しましょう。テンプレートでできないことをしたり、テンプレートにないスライドを追加したりは自分はしないようにしてます。

② サービスの色で統一する

自社で開発・運用しているサービスがある場合、例えばアプリアイコンやロゴ、サービスサイト、アプリの中で使われている色があると思います。これらの色はプロのデザイナー達が選定した色の組み合わせなので、特に意識して使わなくてもそっと使うだけでオシャレになります。メインで使われている色と補色を意識して、文字を強調したり図を入れてみると良いと思います。

スライドの先頭でサービスの紹介ページを挟む場合、スライド全体をその色で合わせていると統一感も増します。

③ 上手い人を真似る

なんやかんや良いものを真似るのが一番効く施策で、テンプレートも色も真似できる人のものを使うのが良いと思います。自分の場合は、同じ会社のアプリエンジニア(nakamuuu)のデザインをパクるところから始めました。そこから ohbarye さんがスライドの中で最初に期待値調整を入れているのが良いと思って真似たり、CEOが投資家向けに使っている資料でかっこいい部分を真似たりしています。

特に投資家向けの資料は、何度も発表を繰り返してブラッシュアップされてるもので人に伝えるエッセンスが詰まった宝庫なので、もし会社の中で見ることができるなら一度見てみると良いと思います。

来年に向けて

クロージングでの大倉さんの話にもあったように、2020年のコロナを乗り切って開催を続けてくださったことが今年の熱気につながっていると思いますし、私自身もオンラインとオフラインのイベントを両方経験することができました。改めて運営の皆様に深く感謝申し上げます。

きっと来年もプロポーザルをたくさん出すことが一番の恩返しだと思うので、来年も登壇できるように準備していきたいと思います。

終わり